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Tennisnakama in New York 世界にテニスの輪を広げたいと願っています。元レポーターのTennisnakamaが、ホットな情報やめずらしい話を、ニューヨークからどんどんお届けします。自由にリンクしてください。(記事はすべて〓tennisnakama.comとなっておりますので、無断掲載はご遠慮ください)

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フェデラー辛勝

ブラッドギルバートがコメントで言っています。
「僕の時代の100番台の選手が今の500番台のレベルだ。それほど今の選手のレベルは拮抗している。」
そんな大変な時代を迎えたテニスの今日。勝つことのむずかしさをフェデラーは初戦で味わうことになりました。

フェデラー (2位)def セピ(35位) 6-1, 7-6, 7-5
第2セットからフェデラーのエラーが目立ってきました。フェデラーは第2サーヴのリターンがそれほどアグレッシヴでなくなかなかブレークできません。逆にセピは積極的に攻めネットプレーも増やしアグレッシヴになってきました。セピは今までみせたことのないような、正確なショットと軽いフットワークのパーフォーマンスを見せ始めました。

フェデラーはまだブレークができず5-5。
これまでフェデラーは17回ネットダッシュして14回まで成功していますが、18回目のネットダッシュでセピからロブをあげられ、ポイントを落としました。
第12ゲーム(6-5)でフェデラーのサーヴ。30-40でセピがブレークポイントを握ります。しかしこの肝心なときのフェデラーは、ダブルフォルトをしても焦らず、サーヴィスゲームをフォアハンドとサーヴでキープしました。メンタルのフェデラーの本領が発揮されました。

タイブレークへ。
セピがフェデラーの第1サーヴをアタック。大胆なリターンで3-3とフェデラーを追い上げます。しかしいつものフェデラーで、強烈なキックサーヴで第2サーヴでもしっかりポイントをとり7-4で第2セットを勝ち取りました。

しかし、セピはますますギアを上げてきます。第3セットの3ゲーム目(1-1)でフェデラーはまたもやブレークポイントを許してしまいます。フェデラーは相手がアグレッシヴになってくると、守りに入るところがあり、ますます相手のアグレッシヴな攻撃を許してしまうゲーム展開です。

試合のレベルはQFのレベルです。フェデラーに焦りが見えてきました。セピの第2サーヴもアタックできるところを、またもや無難にリターンしてチャンスを逃しています。フェデラーは9回も今までブレークポイントを許しているのは課題が残ります。ネットダッシュを繰り返しますが、成功率がもうひとつ上がりません。10ゲーム目のブレークポイントのチャンスも逃してしまいました。

しかしセピとの違いはメンタルです。肝心なポイントをセピは逃し始めました。マッチポイントが近づいてくると、固くなってエラーが増えフェデラーにブレークを許してしまいフェデラーは辛勝となりました。

ブラッド・ギルバートのコメント
フェデラーはまだ不安定な部分があるが、動きが昨年よりもずっと向上したことがプラス。」

パトリック・マッケンローのコメント
「セピとの試合はフェデラーはラッキーだった。それほどセピはハイレベルのテニスをした。フェデラーはこれからがテストだといえる。」

今後のフェデラーの課題は、「10回もブレークポイントをとりながら、3回しかブレークできなかった」点にあると思います。今後のカギは相手の第2サーヴを今までのように、センターに返すのではなく、思い切ってウィナーを狙っていくアグレッシヴさも必要ではないかと思いました。スムーズにはいきませんでしたが、とりあえずフェデラーは初戦をクリアしました。

(これから速報をモットーに、このGSは試合と同時進行で原稿を書くことにしました。しかし前回の記事は主催者側が誤った記録を提供したため、「最長時間の記録」の誤報となってしまいました。この誤りは後に分かりましたので訂正しましたが、このような誤りの訂正はできるだけ迅速に対処していきたいと思っています。)



投稿者 Tennisnakama  23:21 | コメント(3) | トラックバック(0)

ロペスが史上最長マッチ?

1月19日オーストラリアンオープン第1日目の観戦報告です。

カネピ def 伊達クルム 6-4, 4-6, 8-6
残念の一言です
この試合はライヴスコアでしか観戦できませんでしたので、詳しい試合の状況はわかりませんが、スタッツを見る限り二人の実力の差はあまりないように見えました。

伊達選手の粘りはすごいものがありますね。ブレークされてもブレーク仕返す。伊達選手の第1サーヴの確率は68%で悪くなかったと思います。でも二人ともエラーの数が多く(伊達選手は46、カネピが55)、ダブルフォルトも伊達10、カネピ7とミスの多い試合だったようですね。今回は残念ながら伊達選手の初勝利とはいきませんでしたが、25位の選手と対等に戦えたことは、「年は言い訳にしかならない」ことを身を以て世界に証明したことになり感動です。次のフレンチ・オープンもぜひ挑戦してほしいと思います。

イヴァノヴィッチ def ゴージス 7-5, 6-3
イヴァノヴィッチのサーヴが変です
パワーがなくなり、サイドからときどき打っています。トスが決まらないということは、かなり緊張している様子。ショットもミスが多いです。彼女はコーチがいないので細かいフォームの矯正ができていないので、悪い癖が出てきたのでしょうか。第1セットを7-5で辛うじて逃げきったあと、やっと徐々に調子をあげサーヴが安定してきました。最後は2つのサーヴィスエースで勝利です。しかし何度もトスをやり直すのは、ちょっと問題が残ります。

「今日はものすごく暑かったし、初めての対戦相手で調子がでなかった。サーヴ? 始めはちょっとリズムが合わなくて、トスをやりなおしただけよ。」と涼しい顔をしていました。

ロッディク def レンキスト 6-0, 6-2, 6-2
痩せたロディック
ロディックは2000年に、レンキストは1996年にジュニアの全豪オープンで優勝した二人のマッチは、圧倒的な強さでロディックが勝利を得ました。

レンキストはジャーニーマンに属する選手(いつまでたってもチャレンジャーレベルから這い上がれず大会を転戦する選手)で、ジュニアとの対戦のようでした。ロディックは新しいコーチ、ステファンキのもとで、何が変わったか? まわりこんでフォアハンドで打つことが多かったのが、バックハンドで打つ割合が多くなっています。その分攻撃性は減っていますが、リカヴァリーがよくなり、コートカヴァリングが大分よくなってきました。

長時間の試合をこなすには、体重を減らして動きを軽くすること。「まず15ポンド(6.8kg)を減らさないといけない。」という命令を新コーチから受けたロディックは確かに痩せてみえます。しかし本人はお腹がすくことに慣れていないようで、このダイエットがどのようにロディックの試合に反映されるのか興味のあるところです。

デルポトロ def ツヴェレフ 6-3 6-4 6-2
気持ちよくデルポトロはテニスを楽しんでいました。ショットも、フットワークも、サーヴも申し分なく、このままいけばSFくらいいけそうな勢いでした。要マークです。

ジョコヴィッチ def ストピーニ 6-2 6-3 7-5
まだまだ不安定なジョコヴィッチ
ジョコヴィッチのテニスが一段とアグレッシヴになりましたが、相変わらず不安定です。リターンダッシュの練習をかなりしていた、とブラッドギルバートは言っていましたが、練習の成果が現れたのか、リターンウィナーをねらったアグレッシヴなプレイがみられました。第2セットでは5ゲーム目でブレークされましたが、そのあと一発勝負的なフォアハンドで40-0でブレークしなおすなど、徹底したオフェンシヴなテニスは印象的でした。しかしオフェンシヴであればあるほど、エラーが増えるのは仕方がないのかもしれませんが、第3セットで0-4と危うくセットを落としそうになったり、不安定なプレイがあり、もう少しミスを減らし、ヴァラエティに富んだショットがほしかった。

進歩したのはジョコの第2サーヴです。思い切ったワイドを狙うプレースメントがよく決まりました。

試合を終えた二人は、握手を交わし、イタリアとセルビアのサッカー選手のように、シャツを脱いで交換しました。多分これは史上初めての出来事ではないかと思います。なかなか洒落たことをやってくれます。

トミック def スタラーチェ 7-6, 1-6, 7-6, 7-6
未来のオージー(オーストリア人)のスター誕生です
会場全体が16才のオーストリア人のトミックを応援するのですから、スタラーチェもやり辛かったと思います。まるでデ杯の雰囲気です。トミックは年齢的には少年なのですが、ショートヘアに青のヘッドバンドを巻き、サングラスをかけた姿はちょっとそのへんのあんちゃん的なムードがあってとても16才とはみえないふてぶてしさ。度胸があるというか、ノリにノリまくってました。

サーヴはスピードというよりプレースメントのよさが印象的でした。フォアハンドのショートクロス、バックハンドのダウンザラインは武器でポイントがどんどん決まっていきます。フラット気味の深いショットをFHとBHで打てるのはすごい技術です。それに3つのタイブレークをすべて勝ち取ったメンタルも恐るべきものがあります。トミックのワイルドカードが問題になりましたが、これで誰も文句をいう人はいないでしょう。トミックのスケールの大きいテニスは、圭君のネクストジェネレーションのパワーを象徴しているかのようでした。

ロペス def ミュラー  6-3 7-6(5) 4-6 4-6 16-14
オーストラリアンオープン史上、5時間34分の最長時間を記録しました。
US Open以外の3GSは5セット目はタイブレークではありません。2ゲームの差がつくまで永遠に続けられていく残酷なゲームとなり、結局16-14まで続いたデスマッチでした。32度を超す熱暑の中、歩くのも辛そうな二人です。フェリのあの美しい顔がゆがんでみえます。これだけ死にそうな目にあって負けてしまったロペス。本当にかわいそうでしたが記録男となりました。

(訂正)更新後に分かったことですが、この最長時間に誤りがあったと発表があり、記録係が70分余分に計算していたそうです。ということで、実際は4時間24分のマッチで最長にはなりませんでした。

投稿者 Tennisnakama  15:55 | コメント(3) | トラックバック(0)

伊達選手の嬉しいカムバック

さあいよいよ2009年オーストラリアンオープンが始まりますね。

試合はメルボルン時間11時から一斉に開始されますが、日本時間は2時間早い9時からWOWOWで放送されます。よかったですね。でもWOWOWをとっていない方でもストリーミングで観れます。(しかし錦織選手のは観れないと思いますが)

伊達クルム選手の1回戦はいよいよあと30分で始まります。予選3回戦を勝ち抜いて本戦エントリーは、すごいパワーです。元4位のエリート選手が予選から戦うのは、プライドの面で厳しいアジャストが必要です。トップの選手がゼロからやりなおすことのむずかしさは想像を絶するものがあると思います。「昔のことは忘れて戦った」と彼女は言ってましたが、本当に頭が下がる思いです。

オーストラリアンオープン 第1日:1月19日(月)の試合予定

伊達クルム(184位) vs カネピ(25位)
日本時間午前9時から始まります。これはアメリカでは放送してくれないと思いますので、皆さんのコメント報告お待ちしています! 私はこの時間はロディックとイヴァノヴィッチを同時観戦することにします。

伊達選手は予選を突破して本戦入りで約200万円獲得です!

まず本戦入りをしないことには、すべて自腹をきっての挑戦ですのできついものがあります。本当にこれですこしは経費をカヴァーできてよかったですね。

「予選3戦を戦ってきたけれど、体のほうは大丈夫です。テーピングもしなかったし。昔はときどきトレーナーを呼ばなくちゃならない時もあったけど、カムバックしてから一度もそれはないから。」と38才の気丈なコメントを残した伊達クルム選手は、世界から全豪の最長年者のカムバックとして注目されています。
(”Kimiko Date back in Grand Slams at 38” International Herald Tribune 1/17/09)

ニューヨークでの観戦は昼夜がひっくりかえり、夜7時から翌朝7時までぶっ通しの観戦となります。(どうしょう、体がもたない!)ディレクトTV(サテライト)の受信者には、TVスクリーンを分割して数コートが同時に観戦できることになり、主な選手の試合はほとんど観ることができるようになりました。今日は初日からデフェラー、ジョコヴィッチと盛り沢山できつい睡眠不足になりそうです。

投稿者 Tennisnakama  08:01 | コメント(3) | トラックバック(0)