2008年05月22日
日本人と野球
「野球が日本人に向いている」という私のコメントに対して、八丁堀の旦那さんからその理由を聞かせてほしいというご質問がありましたので、野球からがんばって圭くんの話へと展開させてみました。
「日本は野球がなぜ強く向いているのか」
私の例の独断分析から、これは大きく分けて2つの理由があると思います。それはサイズと歴史です。
サイズ:
バスケットボール(高さ)やアメフト(大きさ)などのスポーツは、選手のサイズが重要な要素をしめますが、野球はサイズのハンディを技術でカヴァーできる部分が大きい。
歴史:
野球が日本に初めて紹介されたのは1871年。旧制第一高校(東大)に紹介されたのをきっかけに、カレッジスポーツとして普及した古い歴史があります。その長い歴史のなかで、さまざまなチームが結成され、国民スポーツとして発展してきました。ですから層が厚い。
よく「日本人向き」とか「日本人に不向き」とかという言葉を耳にしますが、スポーツの向き不向きは、国民性というより、個人の性格と能力と関係すると思います。ですから「日本人だから・・・」と片付けてしまう前に、どうすれば強い選手を育成することができるかを、まず考えていきたいものです。
「よいプログラムをもち、厚い層に支えられ、多くの競争の場(大会)に恵まれる」の3条件を満たすスポーツは強くなります。野球はその3条件がそろっています。しかし残念なことは、テニスはそのすべてに欠けています。ですからテニス選手は日本では育たない。
アメリカのメイジャーリーグの解説者が、日本人選手についてコメントする場合に、必ず出てくる言葉に「ファンダメンタルfundamental」があります。「基本ができてるから」国民性について語るなら、このファンダメンタルの信奉があげられるでしょう。これは強みです。錦織選手の場合も、日本でテニスの基礎をたたきこまれているため、ボリテリで才能を伸ばすことができたのだと思います。
サンプラス、アガシ、マイケルチャンはジュニアの時代からのよきライヴァルでした。この厚い層は毎週開かれる大会から生まれます。レベルはL1, L2, L3と別れていて、もっとも高いレベルがL1です。息子もL1であっちこっちの大会に出場しましたが、ロシアや東欧からきた家族の応援にはすざましいものがあります。親戚中が応援にきているのをよくみかけました。ジョコヴィッチの一団を想像してください。私の息子は、私一人だけが応援者。しかも肝心なときにすーっとどこかに消えてしまう頼りない応援団ですから、負けて当然です。つまり熱の入れ方が違う。
ですから4番目の条件は、充実したサポート体制です。錦織選手はこのすべてが整った環境にあり、とても恵まれています。ですからこれからどんどん伸びていくでしょう。
圭くんの全仏オープン予選2回戦が木曜日に行われます。時間はパリ時間朝11時(日本時間夜7時)です。ライヴスコアはこのサイトをクリックしてください。
http://www.rolandgarros.com/en_FR/scores/schedule/index.html
対戦相手のグロイルの情報は、前々回の「錦織圭:全仏予選2回戦へ」に掲載しています。
http://newyork.blog.tennis365.net/archives/article/115065.html
それでは錦織応援団の皆さん(テニス仲間はすべて応援団員です)、張り切って応援いたしましょう!
(結局好きなテニスの話になってしまいました)
「日本は野球がなぜ強く向いているのか」
私の例の独断分析から、これは大きく分けて2つの理由があると思います。それはサイズと歴史です。
サイズ:
バスケットボール(高さ)やアメフト(大きさ)などのスポーツは、選手のサイズが重要な要素をしめますが、野球はサイズのハンディを技術でカヴァーできる部分が大きい。
歴史:
野球が日本に初めて紹介されたのは1871年。旧制第一高校(東大)に紹介されたのをきっかけに、カレッジスポーツとして普及した古い歴史があります。その長い歴史のなかで、さまざまなチームが結成され、国民スポーツとして発展してきました。ですから層が厚い。
よく「日本人向き」とか「日本人に不向き」とかという言葉を耳にしますが、スポーツの向き不向きは、国民性というより、個人の性格と能力と関係すると思います。ですから「日本人だから・・・」と片付けてしまう前に、どうすれば強い選手を育成することができるかを、まず考えていきたいものです。
「よいプログラムをもち、厚い層に支えられ、多くの競争の場(大会)に恵まれる」の3条件を満たすスポーツは強くなります。野球はその3条件がそろっています。しかし残念なことは、テニスはそのすべてに欠けています。ですからテニス選手は日本では育たない。
アメリカのメイジャーリーグの解説者が、日本人選手についてコメントする場合に、必ず出てくる言葉に「ファンダメンタルfundamental」があります。「基本ができてるから」国民性について語るなら、このファンダメンタルの信奉があげられるでしょう。これは強みです。錦織選手の場合も、日本でテニスの基礎をたたきこまれているため、ボリテリで才能を伸ばすことができたのだと思います。
サンプラス、アガシ、マイケルチャンはジュニアの時代からのよきライヴァルでした。この厚い層は毎週開かれる大会から生まれます。レベルはL1, L2, L3と別れていて、もっとも高いレベルがL1です。息子もL1であっちこっちの大会に出場しましたが、ロシアや東欧からきた家族の応援にはすざましいものがあります。親戚中が応援にきているのをよくみかけました。ジョコヴィッチの一団を想像してください。私の息子は、私一人だけが応援者。しかも肝心なときにすーっとどこかに消えてしまう頼りない応援団ですから、負けて当然です。つまり熱の入れ方が違う。
ですから4番目の条件は、充実したサポート体制です。錦織選手はこのすべてが整った環境にあり、とても恵まれています。ですからこれからどんどん伸びていくでしょう。
圭くんの全仏オープン予選2回戦が木曜日に行われます。時間はパリ時間朝11時(日本時間夜7時)です。ライヴスコアはこのサイトをクリックしてください。
http://www.rolandgarros.com/en_FR/scores/schedule/index.html
対戦相手のグロイルの情報は、前々回の「錦織圭:全仏予選2回戦へ」に掲載しています。
http://newyork.blog.tennis365.net/archives/article/115065.html
それでは錦織応援団の皆さん(テニス仲間はすべて応援団員です)、張り切って応援いたしましょう!
(結局好きなテニスの話になってしまいました)
投稿者 Tennisnakama 15:15 | コメント(6)| トラックバック(0)
「日本人向き」という言葉に見事に乗せられてTennisnakamaさんの掌の上で見事に泳がされてしまいました(笑)
ちょっと悔しいのでご説にひとつ付け加えるとすればスポーツ以前に子供の遊び場なども(スポーツ界全体ということであれば)関係しているような気がします。ロンドンで暮らしていた際よく思ったのですが、あちらの学校のグラウンドは芝が当たり前ですよね?それに比べて日本は良くて土、下手をすればコンクリートの運動場。
思い切り飛んで跳ねてこけられるような状態とは言えません。
先日初めて神戸のある小学校で芝のグラウンドにしているのを見ましたが、やはり小さなころの基本的な環境をもう少し整えてあげるべきかと思います。
残念でしたが、もう次を見て頑張っていって欲しいです。
テニスは個人で孤軍奮闘ですから精神面でも大変でしょう。
チームメイトと励まし合いながらということはできないですもんね。
ただただ 残念です。
今日は燃え尽きました。
明日から立て直しです。
ロンドンですか。私はハロッズのナイトブリッジに住んでいました。学生のときですから、4人でマンションをシェアして、毎週末はパーティに。あのときは本当にロンドンを満喫しましたね。独身の頃がなつかしい。
コメントをいただいたテニス仲間の皆さんに、本当は一人一人にお礼をいいたのですが・・・皆さんの暖かい激励の言葉に励まされております。感謝の気持ちで一杯です。ときどき生意気な意見を吐きますがよろしくお付き合いください。
自分の思いつきを展開しているうちに自爆しただけですからお気になさらず。
ナイトブリッジとは良いところにお住まいでしたね。私は先日火事になってしまったカムデンマーケットのすぐそばでした(そういえばあの後どうなったのかな?)